PhotoVisionTV 202HWをフル画面で見る方法
2017/05/16
.思い立ってから丸一年たっているがソフトバンクのデジタルフォトフレーム 202HW を改造したので書いておく。
大まかな流れ
簡単に言うと「202HWはAndroidであり充電中はRootで起動しているので、PCから基板にシリアル接続してRoot化し、有志が作ったプログラムをインストール、ファイルの書き換えをする」という感じ。
準備
必要なものを購入
- 導通チェックのできるテスター。ピーピーなるものがよい
- USBシリアル変換ケーブル
(これじゃなくても大丈夫だと思う)
- 32GB以下のSDカード(512MBとかでも大丈夫だけど32GBを超えると認識できるか怪しい)
- ワニ口クリップ
- ICソケット(秋月とかで買えば20円ぐらい)
- ジャンパコード
- 電動ルーターのビットとか砥石とか(100円ショップで売ってる)
手順の把握
失敗しないためにも手順を確実に把握しておく必要があるので、下記の順にひとまず読んでおくのをお勧め。
参考:
kyu-weblog - PhotoVisionTV 202HW 解約してもフル画面でフルセグを見る方法
kyu-weblog - [改定版] PhotoVisionTV 202HW 解約してもフル画面でテレビとスライドショーを見る方法
kyu-weblog - ハンダ付け不要でUSB-シリアル変換基板と202HWをつなぐ方法
202HWの制限を解除する改造が楽しかったのでまとめた(ハンダ付無SD方式) | そういうことか建築基準法
JREのインストール
公式サイトからDL。こだわりがなければ最新版でいいかと。
不必要なアプリもインストールされることがあるので注意!
参考:
Java のアップデート時に余計なアプリをインストールしない方法: ある SE のつぶやき
必要ファイルを探す
まず、TV画面を標準サイズに戻すAPKが必要。「photovision_tv_function_unlocker.apk」で検索すれば普通に137210さんのgithubにあるのが見つかると思う。SDカードに書き込み、202HWに刺しておく。
スライドショーを戻すzipファイルは少し見つけるのが大変。某巨大掲示板の202HWのスレのリンクを探せば怪しいアップローダが見つかり、そこに「202hw_func_unlocker_script_5.zip」というファイルがあったりする。
ファイル改変のためのバッチファイル「go.cmd」は前出のkyuさんのBlogにあるのでこちらもDLしておく。
※危険を伴うのでウイルス対策ソフトは常に最新に!責任はとれませんよ!
放電
充電時のみRoot起動なので、電源を入れて適当に電池を減らしておく。
裏の電源ボタンを長押しすると電源が切れる。
※ちょっと押しだと画面が消えるだけなので注意!
SDカード準備
SDカードにフォルダを作らずに「photovision_tv_function_unlocker.apk」をコピーしておく。
USBシリアル変換アダプタのドライバインストール(win7以降の場合)
接続するPCがwindows7以降でPL2303HXの場合、ドライバを入れないとうまく動かない模様。
参考:
Windows10でPL2303を無理やり動かす | なんでも独り言
COMポートの設定
USBポートにシリアル変換アダプタを刺し、windowsのデバイスマネージャからCOMポートを探し、「115200、8、なし、1、なし」になってることを確認。
分解
「防水」ということもあり、かなりしっかり裏蓋が固定されている。下部に一部凹んでいるところがあるので、そこにプラスチックのカードとかドライバとかを突っ込んでこじ開ける。結構な数のツメで止められているので根気よく外していく。
蓋が取れたら、外周がねじで固定されているのが見えるのでねじを外していく。18本?
ねじが取れると基板側と液晶側が分離できるが、液晶用フラットケーブル、リモコン用フラットケーブル、バラ線で接続されているのでケーブルが痛まないよう、気を付けてずらしていく。取付はさほど難しくないので気になるならケーブルはいったん外してしまってもよい(が、コマンドを送るときは繋いでおかないとダメっぽいのでまた繋ぐことになる)。
※フラットケーブルを外すときは必ず黒いロックを起こしてから外すこと
上側からパカっと外せるので、ケーブルを確認しながらずらして、基板上部がちょっと見えるようにしておくのが後々作業がやりやすい。
基板のパターンをむき出しにする
基板には絶縁のために緑色のソルダーレジストが塗装されている。それをミニルーター用のビットとかやすりでゆっくりクリクリすると、銀色・金色になってくる。電気が通る状態になったかどうか、見た目よりもテスターで調べた方がいい。
※TX、RXと「このあたりで導通チェックできる」のあたりにある端子でそれぞれチェック
※GNDは同じパーツどこでも大丈夫
USBシリアル変換→ジャンパコード→ICソケット→洗濯ばさみ
このあたりは前出のJun_kenkihouさんのブログを参考にされたほうがわかりやすい。
ワニ口クリップを洗濯ばさみで抑えるのだがテコの原理的になかなか難しいので消しごむを切って足にした。
ちゃんとつながってるか、テスターでチェックしておいたほうがいい(バランスが難しく何度も試した)。
背面のボタンを押す必要があるのと、洗濯ばさみの隙間が必要なので、本体を少し浮かせられるよう、下に何かおいておいた方が後々楽。あと電源プラグもこのタイミングで刺しておいて、ACアダプタをコンセントから外しておくほうが下手にバランス崩さなくて良い。
Root化
TeraTermの設定
インストールされていなければググってプログラムを見つけ、インストール。
USBシリアル変換ケーブルをUSBに刺して起動すると、「シリアル」というところにCOMポートが出てるはずなのでそちらを選びOKを押す。「Setup」「Serial Port…」を開き、COMポートの設定と同じく、「115200、8、None、1、None」にする。
※接続しなおす度に9600に戻ってしまうので要注意!
電源投入
ACアダプタを接続するとTeraTermに起動ログがすごい勢いで流れる。文字化けしているときは黒のGNDの接続が怪しい。ログがまったく出ないときは白のTXの接続が怪しい。
一通り流れたら落ち着くので、Enterを押すと「root@android:/ #」とRootで立ち上がる。Enter押しても反応がない場合は緑のRXの接続が怪しい(何度もやり直した)。
cd /system/bin
cat sh > su
chmod 4755 su
でRoot化完了。
TV機能制限解除アプリのインストール
背面の電源を長めに押すとTVが起動し、またログがずらずら流れる。同様にしばらくすると落ち着くので同様にEnterを押すと「@android:/ $」と一般ユーザーで立ち上がる。
pm install /mnt/sdcard2/photovision_tv_function_unlocker.apk
を入力するとまたログが流れて、最後に「Success」と出ればインストール完了。
※液晶を接続していないとうまくいかなかったので外した人は付け直す必要がありそう。
スライドショー制限解除
システムファイルの吸出し
su
dd if=/system/framework/dpf-libs.jar of=/mnt/sdcard2/dpf-libs.jar
exit
とすると必要ファイルをSDカードに吸い出してくれる。
電源を長押しして電源OFF、SDカードを取り出し、PCで覗くと「dpf-libs.jar」というファイルがある。
ファイルの改変
見つけておいた「go.zip」を解凍し、「go.cmd」を獲得。
「202hw_func_unlocker_script_5.zip」を解凍。「run.cmd」があるディレクトリに「go.cmd」と「dpf-libs.jar」をコピー。
「go.cmd」を右クリックして「管理者として実行」、しばらくすると「 dpf-libs_mod.jar」ができるのでSDカードにコピーしておく。
システムへの上書き
SDカードを本体に格納、電源長押しで一般ユーザーで起動させる。
dd if=/mnt/sdcard2/dpf-libs_mod.jar of=/system/framework/dpf-libs.jar
chmod 644 /system/framework/dpf-libs.jar
exit
これでひとまず完了。
TV機能制限解除アプリの実行
202HWの画面で「OK」を押してTVを起動、「メニュー」を押し、カーソルを「本体設定」より下にすると「Photovision TV 202HW 機能制…」が出てくるので「OK」を押すと解除の有効無効が切り替えられるようになるので「有効」にするとフル画面でTVが見られるようになる。